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劇場版 仮面ライダーダブル FOREVER

2013-01-26 (Sat) 19:03


※これは2010年8月にmixiにてアップした日記です。

  ずいぶん偉そうな日記書いてますなー私w






■仮面ライダーダブル FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ  ★★★★★

 


監督:坂本浩一
脚本:三条 陸

 

平成仮面ライダーが誕生して早10年。
仮面ライダーダブルでシリーズ11作目となる。


今回の劇場版は、

テレビ版ダブルの44話と45話の間に位置するエピソード。
真の最終決戦はテレビにて。

 

 

 
平成ライダー第1作である仮面ライダークウガは、
それまでの歴代仮面ライダーの否定から始まった。

 
かつて昭和の番組は製作体制が一貫しておらず、

また技術的な問題もあり、
物語の内容に矛盾が生じることが度々あった。
そのためクウガでは、設定のリアリティに徹底的にこだわったのだ。

 

しかし 「“次の10年”に向けた、新たなるシリーズの第1作」
コンセプトとして誕生した仮面ライダーダブルは、
そんな平成ライダーシリーズを否定することから始まった。

 

某誌で塚田英明プロデューサー(以下、塚田P)

インタビュー記事を読んでいて気づいたことがある。
塚田Pはダブル放映開始当時の自分の気持ちとして、
「仮面ライダーが作りたい」 と表明していたのだ。
この言葉が過去形ではないことに注目してもらいたい。

 
「仮面ライダーは人類の自由と平和のため、ショッカーと戦うのだ!」

 
原作者である故・石ノ森章太郎と番組スタッフが歴代ライダーを通して
子供たちに伝えてきた正義は 「守る」 という点にあった。
仮面ライダーが悪と戦うのは、人々を守るためなのだと。

 

しかし平成ライダーシリーズでは、

正義のあり方が多岐にわたってしまった。
中には主人公であるにもかかわらず、私欲のために戦う主人公まで

さも当然のように登場していた。
そして悲しいことに、それは今の世の中に受け入れられてしまった。

 

原点回帰。
そんな今だからこそ塚田Pは、この仮面ライダーダブルという番組で、
昭和ライダーが受け継いできた 「守るための正義」 をベースにした
自分が思い描く 「本当の仮面ライダー」 を視聴者に提示してきたのだ。
 

そしてその目論見は見事に当たり、

現在、かつてない一大旋風を巻き起こしている!

 

 

 

 

 
前置きが長くなったが、劇場版ダブルである。

 

物語冒頭から、いきなり悪役である仮面ライダーエターナルが登場。
変身する大道克己を演じるのは、SOPHIAのボーカルである松岡 充
もう最初から、子供たちと松岡ファンをスクリーンに釘付けw

映画はこの調子で最初から最後まで中だるみなく、
持てる要素を出し惜しみなく魅せつけてくる。

 

オープニングでダブルの基本設定を簡単に説明。
映画が初ダブルだという人にも嬉しい配慮がなされている。

 

子供には退屈になりかねないドラマ部分は

要点だけを簡潔にわかりやすく進行し、
その代わり映画の大半をアクションに廻している。
かといって物語に希薄な印象は微塵も感じられず、実に巧い脚本だ。

 

「仮面ライダーはオートバイに乗っているから 『rider』 って言うんだよ」

 

仮面ライダーの魅力の一つは、

やはり専用のスーパーマシンであることには疑いがない。
昭和ライダーたちはバイクを手足のように操り、
数々のバイクアクションを視聴者に魅せてきた。

 

しかしどうしたわけか平成ライダーになるとバイクアクションは下火になり、
バイクはただの移動用にまで成り下がってしまうことも少なくなかった。
そして中にはバイク免停をくらう主人公や、
バイクそのものに乗らないライダーまで出てきてしまった。
バイクに乗らないのに何故 『rider』 なのか?

 

ダブルではそんな方針を見直し、バイクアクションに徹底的にこだわった!
街での追撃、バイクで跳びながらの格闘の応酬など、
「ここまでやりやがるのか!」 さすがの私も脱帽。

 

格闘戦もこれまでのようなCGによる派手さを求めず、CGは演出のみで、
あくまでも肉弾戦に主軸をおいていた。
 

さらに変身前の段階でも肉弾戦を行うため、

主人公たちのカッコよさが引き立つ!

しかも昭和ライダーへのオマージュやリスペクトも忘れてはいない。
まるでスタッフから 「ほーら、まさに仮面ライダーでしょう?」
踏み絵を目の前に差し出されている気分で、私は平伏すしかなかった!

 

 

 

物語中盤、絶体絶命の主人公たちの前に転機が訪れる。
その演出がニクイほどにカッコイイ!

 

「切り札は常に、オレのところに来るようだぜ」

 

そして最終決戦まで怒涛の勢いで雪崩れ込んでいく。
ダブルの10連続フォームチェンジなどは、カッコよさも10倍だ!

 

 

 
塚田Pはテレビ版の放映開始当初から

「そもそも仮面ライダーとは何なのか」 ということを
視聴者の側に問いかけるような姿勢を見せていた。

 
それは劇場版でも顕著で、

今回登場した悪のライダー・エターナルに対しても

登場人物の台詞を借りて
「(仮面ライダーは)お前たちが軽々しく名乗っていい名前ではない
と言わせている。

 

また、街の人々もエターナル仮面ライダーとは認めない。
そんなのは仮面ライダーではないという意思表示が

はっきりとなされている。

 

そしてダブルとエターナルの最終決戦。
ダブルを応援する街の人々の姿に、

恥ずかしながら私は思わず涙が出てしまった。

 

仮面ライダーがこれまでに守ってきたもの全てが、

仮面ライダーに力を与える。

 

故・石ノ森章太郎の生み出した仮面ライダーは、

孤独の中で戦い続けるヒーローだった。
しかし戦いの中で彼らは決して孤独ではなく、
自分たちが守ってきた多くのものから支えられているということに気づく。

 

ダブルがエターナルを倒せた最大の勝因は、

『独りではなかったから』 だと私は思う。
 

クライマックスでBGMとして流れた 『W-B-X(テレビ版OP曲)』 に、

私は胸が打ち震えた。

 

「仮面ライダーは助け合いでしょ」

 

ある人物に、塚田Pはそんな台詞も言わせている。

 
 

今作は間違いなく仮面ライダー史上に残る屈指の名作だ。
天国の石ノ森章太郎も拍手を送っているのではないだろうか。

 

………ただ、まったく欠点がないわけではなかった。

 

商業的な目的のため、物語に関係のないキャラクターを

突然出現させることは映画の質を貶めることになる。
そんなアコギなことをしなくても番組は十分に売れるし、
子供たちの声援も揺るがないはずだろう。

 

もう一つ、

ドラマのラストシーンをエンディングに重ねることも避けてほしかった。
時間的な尺が足らず、

やむをえない処置だったことは容易に想像できるのだが、

エンドロールがせっかくのシーンを覆い隠してしまい、邪魔で仕方ない。
 

また、松岡充が歌うEDテーマも、

ドラマと重なっているために歌詞を吟味できないのだ。
せっかく松岡充が映画のために書き起こした歌だというのに、

これでは本末転倒ではないか。

  

 

 

 

 

最後に。

 


私はこの仮面ライダーダブルという番組に出逢えて

本当に良かったと思っている。
この番組の製作スタッフとキャストの皆様には感謝の言葉もない。

 

映画でここまで仮面ライダーを応援できたのは、

本当に久しぶりのことだった。
思わず2回も観に行ってしまったよw

 

テレビ版のほうももうすぐ最終回。
ファンの期待を裏切らない、

最高の最終回を用意してくれていることを楽しみにしている。

 
 

 
 

Last Modified : 2021-03-26

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