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小説ウルトラマンメビウス

2013-01-27 (Sun) 21:26

 

 

 

■ウルトラマンメビウス -アンデレスホリゾント-
 

 著・朱川湊人
 

 

  
テレビ版ウルトラマンメビウスの脚本を3本手がけた

朱川湊人の小説版メビウスです。
放送されたテレビ版のエピソードを小説に書き直した3篇と、
その序章と完結篇にあたる2篇を加えた全5篇で構成されています。
 
著者の朱川湊人はもともと本業の小説家で、推理小説でデビューし、
現在はホラーを書かれているそうです。
私は未読ですが、氏の小説には人間としての温かみや優しさが溢れる
人間物語が書かれているそうです。
 
氏が担当したテレビ版の回は、私はリアルタイムで視聴しました。
 
正直に言いますと、私はメビウスは大好きですが、
こるく的ワーストエピソード5篇のうち3篇が、朱川湊人の脚本だったんです。
(ちなみにあと2篇は 『毒蛾のプログラム』 と、もう一つはヒミツ)
 
氏の脚本には確かに人間としての温かみがあったし、
ウルトラに対する愛もありました。
しかし、それらを差し引いても余りあるアホなツッコミどころ
私には受け入れられなかったんです。
 
だから、この小説版メビウス発表当時、

私はまったく期待していませんでした。
 
 
 
 
 
テレビ版メビウスでは、朱川湊人は初の脚本だったそうです。
つまり脚本を書くことには不慣れだったでしょうし、
また科学的知識にも乏しかったようで、
勉強をしながらの作業だっただろうということは容易に察しがつきます。
 
しかも当時、メビウスの路線変更(正体バレ)のために
慌てて脚本を修正しなければならなくなったとのことで、
そのために物語に矛盾が生じてしまったのではないかと推測します。
 
私はこれらの話を聞いて、もしかしたら朱川湊人自信も、
自分の思うように物語が作れなくて悔しい思いをしたのではないかと、
そう考えるようになりました。
 
メビウス放送終了後から執筆されたこの小説版で、
本当にやりたかったことを見せてくれるかもしれない…
 
そう思い直し、この小説の発売後、書店へと向かいました。
 
 
 
 
 
結論から言うと、読後感は相当なものでした。
読み終えた後、心に温かいものが残る…。そんな物語でした。
なるほど、これが朱川湊人が本当に描きたかったメビウスなのか。
 
内容は、けっして奇麗事だけを書き連ねているわけではなく、
主人公の視点を通して、
人間が持つ負の感情を読者にも考えさせるように突きつけてきます。
その表現が、ごくごく当たり前の人間の考え方で、

すごく共感できるんですよね。
 
例えば

「なんの得にもならないのに、なぜ他人を助けるんだ?」という疑問。
これはウルトラマンのことだけを指しているのではなく、
全てのエピソードに共通するテーマです。
小説版ではその答えを明確には提示せず、答えを自分で導き出せるよう、
読者を巧みに誘導しています。
 
それから私がテレビ版で感じていたアホなツッコミどころは、
この小説版では論理的な説明がほぼ全て成されていました。
なるほどー、これなら納得!
 
そして何より、ウルトラへの敬意と愛が、行間から読み取れました。
よくウルトラシリーズを研究しているなと感じましたよ。
 
 
 
 
 
サブタイトルの『アンデレスホリゾント』は、直訳すると『異なる地平線』
つまりテレビ版とは異なる、もう一つのメビウスということなんでしょう。
 
ウルトラマンというだけで軽視する人もいるとは思いますが、
小説としての出来は決して他のものに引けはとりません。
とても温かい人間物語でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
蛇足だけど、一つだけツッコミどころ。
塩をかけてもナメクジは溶けません。



Last Modified : 2021-03-26

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Lノ-′


(´;ω;`)ブワッ
2013-01-28-09:31 料理人ちゃんぽん
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